正しい介護のための、誤嚥を防ぐ調理方法

〇そもそも「誤嚥」って何のこと?

シニア介護をされている方にとって、誤嚥はぜひ知っておきたい専門用語のひとつです。
そもそも誤嚥とは口に入った食べ物がスムーズに奥まで流れず、途中で詰まることを示しています。
お食事のときにむせてしまったり、ゴホゴホ咳き込むようなことがあれば誤嚥の小さなサイン。本来入るべきではない気道に食べ物が
侵入してしまうと、最悪の場合窒息などの怖い症状が出ることもあります。
つい笑いごとで済ませてしまいがちな誤嚥の症状は、あらかじめ正しく予防してあげることが必要です。

〇誤嚥を防ぐ、魔法のクッキング法とは?

食べ物が気道に入るとうまく息を吸うことが出来ず、呼吸困難に陥ることもあります。
スムーズな介護ライフの支えになってくれるのが、毎日の調理方法。日々の食生活に小さな心配りをプラスしてあげるだけで、
誤嚥しにくい食卓に整えることが出来ます。
誤嚥を予防する調理法としてオススメしたいのが、仕上げにとろみを付けてあげる料理方法です。とろみを加えてあげることによって、
固い食べ物はより滑らかに、そして飲み込みやすくなります。
適度な水分と弾力が加わるため、食道の中をストップすることなく胃まで流し込むことが出来ます。
食材本来の良さを活かしながら、飲み込みやすい形状に整えてくれるのがとろみを利用した調理法なのです。

〇総合病院でおこなわれている、最先端のとろみ食

現在大きなクリニックを中心に、お年寄りや飲み込みの機能が低下している入院患者さんに提供されているのが、とろみの付いた特別な食事です。
患者さんの状態や年齢などに応じて少しずつ調理方法が変えられているため、入院患者さんはそれぞれの体に合った食事を楽しむことが出来ます。
「誤嚥が怖いから、食事は控えたい」と食べることそのものに恐怖を感じる方もいるのですが、食べる楽しみというのは
何歳になっても生きる意欲を与えてくれる素晴らしい欲求。
とろみのある食事を口にするようになってから、笑顔の数が増えた患者さんも沢山います。
食べることの喜び、安心感を与えてくれるのがとろみの付いた安心食事なのです。

〇毎日の食事に、ゆとりと安心を

介護する人・される人にとっても、日々の食事は大きな負担になることがあります。
少しでも食べる時間に安心がプラスされたら、食事を作る人・食べる人にとっても精神的な負担は軽減されるはずです。
「おいしい笑顔」を作ってくれる、とろみのある食生活。ぜひ、今日から始めてみて下さい。

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